病院の医療広告規制講座

病院のホームページは、医療法の「広告」です

2018 年 6 月から、病院のホームページも医療法の広告規制の対象です。
何を書いてはいけないか、何なら書いてよいか、自由診療のページはどうするか、通知が届いたらどうするかを、厚生労働省の医療広告等ガイドラインの順に 6 章で解説します。

解説の元は、厚生労働省「医療広告等ガイドライン」(令和 8 年 3 月 30 日最終改正、2026 年 4 月 1 日適用)と、同じ Q&A、事例解説書(第 6 版)です。
ガイドラインは毎年 3 月ごろに改正されるので、新しい版が出たら更新します。
講座は「ガイドラインにこう書いてある」までを伝えるもので、個別のサイトの適否は判断しません。

この講座の要点

  • 病院のホームページ、SNS、動画は、2018 年 6 月から医療法の広告規制の対象です。制作会社に任せていても、責任は病院にあります。
  • 「日本一」「地域 No.1」は事実でも書けません。患者の声と治療の前後の写真は、省令で禁じられています。
  • 施設基準の届出、法令の指定、手術件数、平均在院日数は条件を満たせば書ける実績です。規制は発信をやめさせるためのものではなく、書き方の条件を知れば、自院のことを正しく伝えられます。

数字で見る

ネットパトロールへの通報は、年に数千サイト
05千10千15千1,612H298,358H3010,300R19,472R27,378R314,315R44,854R57,052R66,324R72 月まで医療広告に関する通報医療広告以外の通報単位: サイト

厚生労働省の委託事業が受け付けた通報の推移。令和 7 年度は 2 月までで 6,324 サイトです。

出典: 厚生労働省「ネットパトロール事業について(令和 7 年度)」第 7 回 医療機能情報提供制度・医療広告等に関する分科会 資料 2(2026 年 3 月 26 日)(2026 年 9 月 30 日取得)

違反の多くは美容と歯科。病院を含む区分でも 600 サイト超
美容803 サイト歯科377 サイトその他287 サイト内科系258 サイト産婦人科系82 サイトがん35 サイト病院を含む区分(内科系、産婦人科系、その他): 合計 627 サイト診療所が主な区分(美容、歯科、がん)2026 年 2 月 28 日時点

令和 7 年度に違反ありと判定された 1,842 サイトの分野別。内科系、産婦人科系、その他を合わせて 627 サイトです。

出典: 厚生労働省「ネットパトロール事業について(令和 7 年度)」第 7 回 医療機能情報提供制度・医療広告等に関する分科会 資料 2(2026 年 3 月 26 日)(2026 年 9 月 30 日取得)

通報の数は美容医療が大半で、病院を含む区分(内科系、産婦人科系、その他)はその一部です。それでも年に 600 サイトを超える病院と診療所に、違反ありの通知が届いています。令和 7 年度の値は年度途中(2026 年 2 月 28 日時点)のものです。

章の一覧

  1. 第1章 病院のホームページは「広告」です 医療広告の 3 つの要件、規制の目的、対象になる媒体と対象外、病院に限らず誰でも対象、2026 年 4 月の改正。
  2. 第2章 書いてはいけない 8 つ 虚偽、比較優良、誇大、体験談、前後の写真、品位。「日本一」は事実でも書けない。「〇〇センター」の条件。
  3. 第3章 病院が書いてよい実績 法令の指定、施設基準の届出、専門医、手術件数、平均在院日数、紹介率。書ける実績と、その書き方の条件。
  4. 第4章 自由診療のページと限定解除 限定解除の 4 つの要件、人間ドックと健診、先進医療、費用とリスクの書き方、検索広告は解除できない。
  5. 第5章 SNS、動画、口コミ、外部サイト 公式アカウントの投稿は 1 つずつが広告。口コミの扱い、ポータルサイト、職員募集、講演会、制作会社との分担。
  6. 第6章 通知が届いたら、そして年に一度の点検 ネットパトロールの流れ、通知が届いたときの初動、行政指導から命令までの目安の期間、相談先、院内の体制。

道具

厚生労働省が公表した医療広告等ガイドライン、Q&A、事例解説書、分科会の資料をもとに、病院のウェブサイト制作の実務者がまとめました。
国が監修したものではありません。
法令の適用は個別の事情で異なります。判断に迷うときは、所管の自治体の相談窓口へご相談ください。
内容の誤りは訂正受付窓口からお知らせください。