制度と数字の年表
この講座で追う 6 つの数字と、医療制度の 25 の節目を 1 枚にまとめました。
数字を選ぶと、国の資料がその数字を理由に挙げた節目に印が付き、その原文が下に出ます。
印が付くのは、制度を決めたときの国の資料がその数字を挙げている節目だけです。
高齢化率(%) 人口に占める 65 歳以上の人の割合。2030 年からは将来推計(点線)。
出生数(万人) 1 年に生まれた子どもの数。
死因(人口 10 万対) 主な死因の死亡率。結核、脳血管疾患、悪性新生物(がん)、心疾患。
国民医療費(兆円) 1 年度に病気やけがの治療にかかった費用。
病院の病床数(万床) 病院の病床の数。1992 年が最も多い。
高齢者の医療費の割合(%) 老人医療費(2008 年度からは後期高齢者医療費)が国民医療費に占める割合。
外国人を含む総人口。各年 10 月 1 日。5 年ごと。
出典: 国勢調査(令和 7 年 人口等基本集計)、日本の将来推計人口(令和 5 年推計)
日本における日本人。1972 年以前は沖縄県を含まない。
出典: 人口動態統計(令和 7 年 確定数)第 2 表
2025 年は概数。1995 年と 2017 年に死因の分類が変わった。
出典: 人口動態統計 月報年計(概数)の概況 図表 3-6
各年度。2000 年度から介護保険に移った費用を含まない。
出典: 令和 5 年度 国民医療費 統計表 第 1 表
1983 年以前は 12 月 31 日、1984 年からは 10 月 1 日現在。1975 年より前は載せていない。
出典: 医療施設調査
各年度。対象の年齢が変わった 1983 年度と 2008 年度の前で線を切っている。
出典: 後期高齢者医療事業年報 令和 6 年度 表 16
国の資料がこの数字を挙げた節目
1973 年 1 月 老人医療費の無料化
「1970(昭和 45)年になると、日本は 65 歳以上人口(当時は「老年人口」)比率が 7.1%となり、国連の定義にいう高齢化社会に入った。」
平成 23 年版 厚生労働白書 印字 52 頁
1955 年ごろ 成人病対策
「1951(昭和26)年に脳血管疾患が結核に代わって死因の第1位を占めるようになり、1958(昭和33)年には、現在の3大死因である悪性新生物(がん)、心疾患、脳血管疾患が死因の上位を占めるようになった」
平成 19 年版 厚生労働白書 印字 21 頁
1982 年 8 月 老人保健法
「日本人の疾病構造が、高血圧、脳血管疾患、心臓病などの生活習慣病*中心に変化してきている中で、高齢者の健康という観点からは、壮年期からの生活習慣病の予防や早期発見のための対策が重要であった。」
平成 23 年版 厚生労働白書 印字 57 頁(*は「当時は「成人病」と呼ばれていた」)
1984 年 被用者保険の本人 1 割
「経済成長が鈍化する一方で、医療費は経済成長率や国民所得の伸びを上回る形で増加傾向を示し、医療費と国民の負担能力との間のかい離が拡大するおそれが生じた。」
平成 23 年版 厚生労働白書 印字 59 頁
1985 年 第 1 次医療法改正(医療計画)
「我が国の病床数の量的確保は1985(昭和60)年頃までにほぼ達成されていたが、地域的な偏在が見られ、また、医療施設の機能分担も不明確であった。」
平成 19 年版 厚生労働白書 印字 8 頁
制度の節目
- 1948 年 医療法 病院の施設の基準を定めた。公立病院の建設の費用を国が補助できる規定も置かれた。 第 2 章
- 1950 年 医療法人の制度 病院を開く者が、非営利の法人格を持てるようになった。 第 2 章
- 1955 年ごろ 成人病対策 脳血管疾患、悪性新生物、心疾患が死因の上位になり、成人病対策を中心とした疾病予防の時代に入った。 第 2 章
- 1958 年 新しい国民健康保険法 すべての市町村に 1961 年 4 月までに国民健康保険を始めることを義務づけた(1959 年 1 月施行)。 第 2 章
- 1961 年 4 月 国民皆保険 すべての国民が公的な医療保険に入る仕組みが実現した。1956 年 3 月末には、保険のない人が約 2,871 万人いた。 第 2 章
- 1968 年 1 月 国民健康保険の 7 割給付 世帯員の給付も 7 割になった(世帯主は 1963 年の改正)。 第 3 章
- 1973 年 1 月 老人医療費の無料化 70 歳以上の人の医療保険の自己負担を、国と自治体が公費で払う老人医療費支給制度が始まった。 第 3 章
- 1973 年 家族 7 割給付と高額療養費 健康保険の家族の給付が 7 割になり、高額療養費制度ができた。「福祉元年」と呼ばれた。 第 3 章
- 1982 年 8 月 老人保健法 高齢者にも一部の負担を求め、費用を各保険者が拠出して分けた。保健事業も含めた(1983 年 2 月施行)。 第 4 章
- 1984 年 被用者保険の本人 1 割 サラリーマンの本人の窓口の負担が 1 割になった。退職者医療制度と特定療養費制度もできた。 第 4 章
- 1985 年 第 1 次医療法改正(医療計画) 都道府県が医療計画を作り、必要病床数を超える地域では病院の開設や増床に勧告ができるようになった。 第 5 章
- 1986 年 老人保健施設 病院での治療よりも看護、介護、機能訓練が必要な高齢者のための施設ができた。 第 5 章
- 1989 年 12 月 ゴールドプラン 在宅の福祉を中心に、2000 年までの整備の目標を掲げた。1994 年に新ゴールドプランに見直された。 第 5 章
- 1992 年 第 2 次医療法改正 医療施設の機能分化を図る観点から、特定機能病院と療養型病床群を制度にした。 第 5 章
- 1997 年 介護保険法の成立、本人 2 割 介護保険法が成立した。被用者保険の本人の負担は 2 割になった。 第 5 章
- 2000 年 介護保険、第 4 次医療法改正 介護保険が 4 月に始まった。病床は一般病床と療養病床に分かれた(施行は 2001 年)。 第 6 章
- 2003 年 4 月 本人 3 割、DPC 現役世代の窓口の負担が 3 割にそろった。特定機能病院 82 で DPC/PDPS が始まった。 第 6 章
- 2006 年 医療制度改革 医療費適正化計画を作り、生活習慣病の予防と平均在院日数の短縮を計画的に進めることにした。 第 6 章
- 2008 年 4 月 後期高齢者医療制度 老人保健制度に代わって、75 歳以上の人の医療の制度が始まった。運営は都道府県ごとの広域連合。 第 6 章
- 2014 年 医療介護総合確保推進法 病床機能報告が 2014 年 10 月から始まった。団塊の世代のすべてが 75 歳以上となる 2025 年に向けたもの。 第 7 章
- 2015 年 4 月 地域医療構想 都道府県が、2025 年の医療の需要と病床の必要量を見すえた地域医療構想を作ることになった。 第 7 章
- 2024 年 4 月 医師の時間外労働の上限 医師の働き方改革で、時間外労働の上限の規制が始まった。 第 7 章
- 2025 年 12 月 改正医療法の公布 地域医療構想の見直し、医師の偏在の対策、医療 DX の推進を柱とする改正医療法が公布された。 第 7 章
- 2026 年 4 月 子ども・子育て支援金 被用者保険では、2026 年 4 月分の保険料から支援金をあわせて納めている。 第 7 章
- 2027 年 4 月 新たな地域医療構想 病床だけでなく、外来、在宅医療、介護との連携を含む構想に変わる(施行の予定)。 第 7 章
節目の年は、厚生労働白書などの国の資料で確かめたものです。
数字は国の統計の公表値で、統計ごとに対象と時点が違います(各数字の注を参照)。
国の資料の文は原文どおりで、その資料がその数字を制度の理由に挙げているものだけを載せました。